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(お知らせ)

「移住者の輝くまちづくり」第2回まちづくりラボ開催!

地域活動

「移住者の輝くまちづくり」第2回まちづくりラボ開催!

2025年4月21日、熊本県立大学さんの教室をお借りして、第2回まちづくりラボを開催しました!

今回のテーマは「移住者の輝くまちづくり」。
近年増えている移住者の方々にとって、“魅力的で暮らしやすいまち”とはどんなものなのか?
その問いを軸に、講師の先生のお話を伺いながら学びを深め、参加者全員でアイディアを出し合いました。

ご参加いただいたのは、さまざまな業種の企業の方々をはじめ、熊本市や宇城市の行政職員の方々、
熊本大学・熊本県立大学の先生や学生さん、そして子育てコミュニティを運営されている民間団体の方まで、総勢25名。
まさに“産・官・学・民”が集う、とても貴重な場になりました。

そして何より、ご参加いただいたみなさまのご協力のおかげで、
ラボの空気は終始あたたかく、対話のある、実りある時間となったと感じています。

以下、この日の内容をレポートとしてまとめましたので、
ぜひご覧いただけたらうれしいです✨

講師の先生ご紹介

数多くのご実績をお持ちでありながら、どこかチャーミングで、思わず引き込まれるような興味深いお話をたくさん聞かせてくださる、本当に素敵な先生でした!

安部 良先生

早稲田大学理工学部建築学科をご卒業後、芸術工学博士号を取得。
現在は東京藝術大学 美術学部 建築科の准教授としてご活躍されています。
建築家としても高く評価されており、主宰を務めるArchitects Atelier Ryo Abe(安部良アトリエ一級建築士事務所)では、地域拠点や新たな福祉の場など、“コミュニティの見える場面”づくりに取り組んでこられました。
代表作である「島キッチン(香川県・豊島)」は、2021年に日本建築学会作品賞を受賞。そのほか、「あわくら温泉元湯(岡山県西粟倉村)」「十津川村 高森のいえ(奈良県)」「福屋八丁堀本店 SORALA(広島市)」「豊島 mamma(香川県豊島)」など、各地で住宅・店舗・公共建築・福祉施設など幅広い設計を手がけておられます。
さらに、近年では南フランス・カランク国立公園におけるプロジェクトなど、海外での建築活動も展開中。
これまでに数多くの受賞歴や著書・論文を持ち、国内外で注目される建築家のひとりです。

安部先生講演「移住者の輝くまちづくり」

講演では、安部先生がこれまで携わってこられた数々のプロジェクトについて、
実際の写真や図面をスクリーンに映しながら、一つひとつ丁寧にご紹介いただきました。
どの事例も魅力的で学びにあふれていましたが、
中でも個人的に特に印象に残ったのが、広島市中心部にある百貨店の屋上を活用したリノベーションプロジェクト「SORALA」のお話です。

百貨店の屋上といえば、子ども向けの遊具やちょっとした休憩スペースなどが一般的ですが、
安部先生はその屋上を「市民に開かれた公共の場」として再生するという提案をされました。

設計に入る前の段階から、周辺地域の方々とチームを組み、年間を通して多様なイベントプログラムを実施。
その実践のなかで得た経験や声をもとに、屋上にふさわしい機能や空間のあり方をデザインされていったそうです。

その結果、リニューアル後の屋上は、さまざまなアクティビティや人々が集まる、活気ある場所へと生まれ変わりました。
百貨店という場に、新たなオリジナリティと地域との関係性が生まれ、
現在も文化・芸術・交流の拠点として、イベントやワークショップが継続的に開催されているそうです。

このお話を伺いながら、ふと熊本のことを思いました。
人と人が自然に集まり、つながれる“居場所”って、意外と少ないんじゃないか、と。
特に移住してこられた方々にとっては、知り合いも少ないなかで、
地域と関わるきっかけや「安心して行ける場所」があることは、とても大きな意味を持つと思います。

この百貨店の屋上のように、気軽に参加できる場や出来事があるだけでつながれる場所になっていく。
そんな場所を熊本にも少しずつ増やしていけたら――そんなことを、今回のお話から感じました。

グループディスカッション

グループディスカッションでは、4〜5人のグループに分かれ、
まずは「熊本で暮らす中で感じる課題」について意見を出し合いました。
その後、それぞれの課題を解決するために、どんなイベントやプログラムがあればいいか、アイディアを共有していきました。

中でも特に多く挙がっていた課題は、「人が集まれる場所の少なさ」でした。
今回の参加者の方々の中には、Uターンも含めて移住者の方も多く、
そういった背景も影響していたのかもしれません。

そうした課題に対して出されたアイディアの中では、
「子育て世代」にフォーカスしたものが多かったのが印象的でした。

移住してきて知り合いもいない中で、慣れない土地で子育てをするのは、
ときに孤独や不安を感じることもあると思います。

だからこそ、「気軽に立ち寄れる」「誰かに相談できる」「少しだけ肩の力を抜ける」
そんな“逃げ込めるような場所”の存在は、とても大切なのではないか──
そんな気づきを、今回のディスカッションから強く感じました。

もちろん、それ以外にもさまざまな課題やアイディアが出されました。
これは、今回のラボに多様な立場・視点を持った方々が参加してくださったからこそ生まれた、豊かな対話の結果だと感じています。

出てきたアイディアは、ここで終わらせるのではなく、
いったん整理し、改めて向き合いながら、今後のイベントやプロジェクトなど、実際のアクションへとつなげていきます。

ご挨拶

今回のラボでは、産・官・学・民という、立場の垣根を越えた、ほんとうにさまざまな方にご参加いただきました。
まずはそのこと自体が、すごくうれしくて、そしてとても心強かったです。
ご参加本当にありがとうございました。

出していただいたアイディアはどれも多彩で、「熊本をもっと良くしていくためのヒント」がたくさん詰まっていました。
これから、ひとつひとつを整理しながら、実際のイベントやプロジェクトにつなげていき、
熊本で暮らす人々にとって、より素敵な居場所をつくっていけるような取り組みを進めていきたいと思います。

そしてなにより、この「まちづくりラボ」自体が、人と人とをつなげて、想いを交わせるような――
ちょっとした“誰かの居場所”にもなり得るんだなぁ、ということに、みなさんの笑顔や交流を見て気づかせてもらいました。

また次回、みなさまにお会いできるのを楽しみにしていると共に、
少しずつこの素敵な輪を広げながら、熊本のまちのことを一緒に考えていけたら幸いです。

『建設を超えろ。GO BEYOND with you.』
“あなたと共に”、アリストはこれからも歩んでいきます。

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